2010年8月10日火曜日

■これぞ元祖「くされたまくら」




秋田の方言に「くされたまくら」というのがあります。その元祖・本物の「くされた「たまくら」をご紹介します。これ程になっても手入れをすれば機能します、希望はあるのです!


「えーぃ この くされたまぐら!」   
えーぃこの役立たず!、の意。役立たずとお節介者では些か意味が異なるが、言葉は行動と共にあるので自然取違えることは少ない。「たまくら」は大きいミミズのことを言うので、長いこと何故こんな意味になるのか分からずにいた。それが「玉釧」(たまくしろ)即ち鎌等を柄に固定させる金属環の意味もあると知って納得した。言ってみれば、緩んだ褌だ。因みに腐食で緩んだ金属環は何にでもはまるので、口出しをする後者の意味にも使う。

私の解釈は、「何にでもはまり込むが、何一つまともなことがない人」・・・役立たずでしょうか。


2、40年前の草刈鎌
父が使った40年以上前の草刈り鎌が見つかりました。刃物は鍛冶で有名な五城目町の鍛冶職人が作ったものです。カタチが多少違う気がしますが、研いでみたら使えそうです。

秋田県五城目町は、14世紀に「金屋座」「鍛冶工座」「瀬戸座」などの座が作られて以来、鍛冶、家具、建具、桶樽等の職人の町を形成した。交通の要所であったことから物資の集散地として栄え、500年の歴史を持つ朝市が現在も受け継がれている。昭和31年に京都大学山岳部ヒマラヤ探検隊が、五城目鍛冶が鍛えた特注のピッケルと「登山刀」(山刀)を装備したことにより、一躍、五城目鍛冶の名は世に知られるようになった。


















3、これが「くされたまくら」
中央の丸い金輪が「たまくら」といいます。ここが緩んでグラグラしていましたので、手入れをしました。まず柄から刃を外して、右の古い釘を新しものとし取り替えました。























4、「くされ」部分の補強
「たまくら」が緩んでいるので、釘を打ち込んで動かないようにしました。これで完了。美しさは不足ですが機能は十分発揮しています。























*「くされたまくら」だって、手伝って補強してやれば、一人前に働けるのです。本人にその気さえあれば・・・・。すべてに心が腐っていなければ「希望」はあるのです!!


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